digitalmusician.net

DMNというサイトで配布するソフトウェアで世界中のミュージシャンとP2Pでセッション出来るというのが、P2P教科書 (インプレス標準教科書シリーズ)の中で、執筆に参加されたLivedoor社員の方が書いた章で紹介されていたので覗いてみる。

昨年!?YAMAHAに買収されたSteinberg社の社員で、CubaseやらNuendoの制作を手がけた人が立ち上げたものらしい(DMNは別法人らしい)。

基本的な扱い方は、自分のPCにDMN対応のDAW環境(cubase、nuendo、live等)をインストールし、DMN上に自分のアカウントを作成、その後DMNのプラグイン(digital musician link)をDAW側に入れてあとは世界中のアーティスト達とMIDIのリアルタイムセッションを楽しむ事が出来るという事。また、最近はmacにも標準でついてて、Windowsでも安価に入手出来るWEBカメラを使用してセッション中にコミュニケーションができるという事で、ホント自宅をそれっぽくしたら隣の部屋同士で色んな国のバイナルジャンキー達とセッションしている感覚が味わえるのではないかとw

こちらの環境だと現在対応DAWが無い環境のため試せないのですが、新たな音楽制作の環境が整ったのは嬉しいところ。

Myspaceなんかはアーティストが登録して、そこで既存の楽曲を公開しリスナーに提供するという形でしたが、こういった技術が出てくる事によって曲を制作するアーティスト同士にも面白い環境になるんではないかと思います。LastFMもどちらかというとリスナーに利便性orエンターテイメント性を提供するためにありましたが(実は自作曲アップロードし、リスナーに提供という機能も実装されていたけど)、DMNは制作者の層を意識してますね。こういう技術がWEBアプリケーションでは無くP2Pという技術で出てくる辺りがなんともいえませんね、スキル高いなぁw

公式サイトでは、楽器を使用した演奏者同士の制作方法が紹介されてましたが、クラブミュージックなんかのコードやメロディーという概念ではなく、音の組合せで作曲していくスタイルにも親和性が高いのではないかと思います。自分のPC環境の試せる環境が無くて残念ですが。。電子音楽の作曲プロセスは基本的には生成させた音のファイルやサンプリングの断片をカットアンドペーストで継ぎはぎして、小節毎に切り分けたサウンドファイルを幾重にも重ねて多層のレイヤーを構成し曲としての展開を作っていくというスタイルをとるので、コラボレーションにも柔軟に対応出来て、それこそセッション(音のファイル交換)を通じて全く思いもしなかった曲が出来上がったりと可能性は色々ありそうですねw今個人的に考えてるのは、小節毎のサウンドファイルを各々持ち寄って、リアルタイムで重ねたり抜いたりしながらのサウンドセッション。ループ主体で音を作成していくダンスミュージックの特性を大いに利用出来そう。後は、タンテ上のアナログ音源をミキサーに送って、オーディオインターフェイスでPC側に流し込んで、何人かでのDJセッションとかwまぁ、クラブミュージックに限らず、生音系のミュージシャン達はツアー前に事情があって同じ場所でセッション出来なくても、スタジオでのレコーディング&マスタリング作業自体がcubaseやnuendoで行われている現状なのでこのプラグインさえあれば軽いセッションやら、アーティスト同士のクローズドなプロトタイプ制作にも活用出来そう。オオバコで有名アーティストの来日に高いEntranceFee払って汗まみれで踊るのもいいけど、セッションして合いそうな連中を招待して(or自分から出向いていって)忙しい仕事の合間を縫って小箱でクローズドなパーティ!というのも良さそうですね、まぁおそらく殆ど時間は取れないでしょうがwまた、最高のレイブスポットに発電機&サウンドを持ち込みこれまたクローズドなパーティーというのも。。もしくは毎晩自宅で、決まった相手と遠隔パーティとかw

日本のクラブミュージックはアニメ、漫画と同じくらい世界的に見てもコンテンツのクオリティは高いんではないかと思うので、この際東京都は上手く折り合ってコンテンツ輸出政策をとるのも良いんではないでしょうか?

今のところプラグインは無償でダウンロード出来るので、ビジネスモデルとしては、有償会員に提供する帯域幅やディスクスペース(DMNサーバーへの)で成り立っている様。DMNに認定されたサウンドスタジオが個々のミュージシャンに営業かけるなんてシステムもあるみたいw